ゲッチンゲンについて
我々がペットとして入手できるミニブタは、多分ゲッチンゲンとポットベリー及びその雑種と思われます。そこで
ゲッチンゲンとポットベリーについて調べてみましょう。今回はゲッチンゲンです。ゲッチンゲンの写真は「サイボク
ぶた博物館」などに載っていますのでそちらでご覧になって下さい。
ゲッチンゲンはもともと実験動物として開発されたミニブタで、ミニブタブームのアメリカでも殆どペットとして
飼われていない関係上、ペットとしての特徴(外見、性質、飼い方など)は殆ど分りません。
一方、獣医学的な各種のデータは詳細に発表されていますが、ペットのオーナーから見ると殆ど意味を成しません。
そこで「デンマーク・エレガード社のHP」「豚病学 第3版」などを参考に、ペットとして考えたときに若干の参考に
なることを次に記述します。
○作出・・・ゲッチンゲンは実験動物として品種改良されて作り出された品種であり、現在も更なる改良が続けられ
ています。
その生い立ちは:ホワイト系・・・ミネソタミニ、ベトナムポットベリー、ドイツランドレースの交配
によります。
ドイツ・ゲッチンゲン大学で開発。1970年頃品種確立。現在9系統があります。
○遺伝的構成(1969年現在)
ミネソタミニ 33%、ベトナムポットベリー 59%、ランドレース 8%
○特徴・・・体重(1年齢)35.9Kg(豚病学第3版)、35.2Kgなど。毛色:白または白に黒斑。
1腹子数:3~10(平均7強)、 妊娠期間:112日
○成長変化・誕生時:0.45Kg, 離乳時(4週齢):2~3Kg 、
性的成熟:♀ 3~4ヶ月、♂ 4~5ヶ月
○標準的餌成分(g/100g)
粗たんぱく質 13.9、粗オイル2.4、粗繊維質11.6、灰分6.7、可溶性無窒素物56.4、
Ca:1.02、P:0.68、Na:0.25、リシン:0.66、メチオニン:0.22、シスチン:0.21、
スレオニン:0.51
カロリー 約240Kcal
体重と給餌量
体重(Kg) | 6 | 8 | 10 | 12 | 14 | 18 | 22 | 26 | 30 | 34 | >38 |
給餌量(g) | 220 | 230 | 250 | 290 | 330 | 370 | 410 | 450 | 530 | 560 | 700 |
〇2回に分けて与える。35Kg以上のブタには700gが必要。
○ポットベリードピッグの場合
40Kg程度の成体に対しても2カップ程度(約350~400g)のミニブタフード(+野菜、果物)
ミニブタフードしか与えない実験動物としてのゲッチンゲンに対しては成体に対して700~1,000gの餌を与えるのは
普通です。
○用途・・・高血圧、動脈硬化症のモデルブタ。
○価格・・・アメリカ 60日齢以下 750$前後
ヨーロッパ 60日齢以下 800ユーロ前後